「マインドセット:『やればできる!』の研究」を読み終えたので、内容を簡潔にまとめた!
眠れる獅子へ
- 自分は有能なはずなのに、周りがそう扱ってくれていない気がする。
- もしかして無能だと思われているんじゃないか?
- 「俺はまだ本気出していないだけ」
- と思い続けてたら本気の出し方がわからなくなってしまった。
- 努力や勉強を続けるのは億劫だし、失敗するのは怖い。
- そういった心の抵抗がなくなれば、自分の人生はもっとより良くなるはずなのに……。
今回紹介する書籍
「マインドセット:「やればできる!」の研究」によると、
人間の考え方──マインドセット──は二種類存在している。
この内、後者を選べば人生をより良くできるので、
それを伝えたくて内容を記事にまとめた次第。
目録
二つのマインドセットの対比
硬直マインドセット | しなやかマインドセット | |
---|---|---|
信念 | 才能は変化しない ひたすら自分は有能だと思われたい |
才能は磨けば伸びる ひたすら学び続けたい |
レッテル に対して |
良いのも悪いのも 張られる事に耐えられない |
振り回されない 今は駄目だとしても努力で 克服できると信じているから |
努力 | 忌まわしいこと 頭が悪くて能力に欠ける証拠 する必要などないこと |
人を賢く、有能にしてくれるもの 何かを得る為には欠かせない |
能力 | 量は一定で 根本的に変える 方法はあまりない |
能力はいつになっても かなり伸ばせる |
どこをほめると そうなるか |
能力や成績 | 努力や発見 |
失敗 | 躓いたら 落第点を取ったら 試合に負けたら 人から拒絶されたら したら諦める |
成長できなければ 自分が大切だと思うものを追求しなければ 可能性を十分に発揮できなければ しても諦めない |
批判 | ネガティブな意見は無視する | 批判から真摯に学ぶ |
一人称 | 主に単数 | 主に複数 |
成功 | 自分の賢さや才能を証明できたら 自分の価値を確認できたら 他人の成功を脅威に感じる |
頑張って新しいことを習得できたら 自分を成長させることができたら 他人の成功から学びや気付きを得る |
結果…… | 早い段階で成長が止まり、 可能性を発揮できない すべてを決定論的な 見方でとらえてしまう |
より高い成果を達成可能 すべてを自由な意志で 切り開いていける |
上記のように対比される二つのマインドセットの具体例を
びっしり書き連ねているのが本書だ。見比べてみてどうだろう?
マインドセットは硬直しているよりも
しなやかな方が良いに越したことはない。
誰の中にも両方のマインドセットが存在する。
大切なのは誰でもどちらでも選べるという事だ。
硬直マインドセットによる決定論的な世界観から、
しなやかマインドセットによる自由意志を信じられる世界観に
段々と変われるように、読み込んで
記事にまとめる価値がこの本にはあると私は感じている。
硬直マインドセットの危険性
硬直マインドセットのデメリットは
人間を学習から遠ざけるだけでない。
一回のテストや評価で自分の価値が永遠に決まってしまうと
思い込むようになってしまう。
さらに悪いのは1970年代の初めに、
アーヴィング・ジャニスが提唱した
集団浅慮に陥る要因となる事だ。
集団浅慮
集団の全員が同じ考え方をするようになって、 異論を唱える者や批判的な立場を取る者が居なくなり、 結果として集団が非常に危険な意思決定を下してしまう現象。
構成員が自らの才能と優越に慢心しているとき、
集団浅慮に陥る危険性が高まる。
硬直マインドセットが関わっているのは疑いようがない。
特にリーダーのマインドセットが硬直している場合、
反対意見を述べる者を排除し始めると集団浅慮に陥る。
硬直マインドセットが集団浅慮を招きやすい要因
- リーダーは絶対に過ちを犯さない神様のように崇められている
- 構成員は自分達には特別な才能や権力があると思い上っている
- リーダーが自分のエゴを満たす為に反対意見を抑え込んでしまう
- リーダーに認めてもらいたくて全員がリーダーに靡いてしまう
集団浅慮の解りやすい例はナチスドイツ。
彼らの二の舞を演じたくあるまい。
集団浅慮の結果かもしれないから全会一致は危険だ。
反対意見を言いやすい風通しの良い環境の方が健全だ。
その為にも構成員がしなやかマインドセットである方がいい。
自分語り
2021年の8月You TubeでDaiGo氏の紹介しているのを
視聴して私はこの本と出逢った。
今にして思えば、この頃の私は硬直マインドセット真っ只中だった。
この本と出逢って、
褒めるべきは能力や成績ではなく努力や発見だと気づけて良かった。
また、本で紹介された1960年代にアメリカでよく言われた言葉
「完成品より途上品」(Becoming is better than being)
は私の座右の銘の有力候補となり、
行き過ぎた完璧主義に対する抗体を増強できた。
まとめ
もう一度二つのマインドセットを見比べてみよう。
硬直マインドセット | しなやかマインドセット | |
---|---|---|
信念 | 才能は変化しない ひたすら自分は有能だと思われたい |
才能は磨けば伸びる ひたすら学び続けたい |
レッテル に対して |
良いのも悪いのも 張られる事に耐えられない |
振り回されない 今は駄目だとしても努力で 克服できると信じているから |
努力 | 忌まわしいこと 頭が悪くて能力に欠ける証拠 する必要などないこと |
人を賢く、有能にしてくれるもの 何かを得る為には欠かせない |
能力 | 量は一定で 根本的に変える 方法はあまりない |
能力はいつになっても かなり伸ばせる |
どこをほめると そうなるか |
能力や成績 | 努力や発見 |
失敗 | 躓いたら 落第点を取ったら 試合に負けたら 人から拒絶されたら したら諦める |
成長できなければ 自分が大切だと思うものを追求しなければ 可能性を十分に発揮できなければ しても諦めない |
批判 | ネガティブな意見は無視する | 批判から真摯に学ぶ |
一人称 | 主に単数 | 主に複数 |
成功 | 自分の賢さや才能を証明できたら 自分の価値を確認できたら 他人の成功を脅威に感じる |
頑張って新しいことを習得できたら 自分を成長させることができたら 他人の成功から学びや気付きを得る |
結果…… | 早い段階で成長が止まり、 可能性を発揮できない すべてを決定論的な 見方でとらえてしまう |
より高い成果を達成可能 すべてを自由な意志で 切り開いていける |
「硬直マインドセットを選んでも良いし、
しなやかマインドセットを選んでも良い」
選択肢はいつでも自分が持っていると思えるようになるのが、
しなやかマインドセットだ。
是非この本を手に取り自分自身の手で
しなやかマインドセットを掴み取って
より良い人生を歩んでいくんだという覚悟を決めてほしい。
私達の幸福や成熟の礎になる事を願って 枕本より